神様修行はじめます! 其の二
「よくぞ言いましたわ! セバスチャン!」


お岩さんがこぶしを握り締めて叫んだ。


「我が一族の誇りにかけて、わたくし達は戦います!」


お岩さん! セバスチャンさん!


ぐうぅっと、熱いものが胸に込み上げてきた。


いっぱいにいっぱいに膨らんで、今にも破裂しそうだった。


あたしは、すすり上げて泣きながら、膨れ上がる感情を必死にこらえた。


ありがとう・・・。

ありがとう! ふたり共!!



男はそんなあたし達を見ながら、まだせせら笑っている。


「一族全員、皆殺しを選ぶのか?」

「あの奥方は、我々を皆殺しにする考えはありませんよ」

「ほう? なぜそういい切れる?」


セバスチャンさんは門川君の両肩を軽く叩いて、笑った。

そして男と向き合った。

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