神様修行はじめます! 其の二

「・・・・・うるせえよ」


・・・・・・・・・・・・。


え? 

今の、何??


「・・・なんだと?」

「うるせえっつってんだよ」

「・・・・・」


今の・・・


セバスチャンさんの・・・声?


「こちとら、いい加減ドタマきてんだ。これ以上、人の血圧上げんじゃねぇよ」


せ・・・


せばすちゃん、さん??


セバスチャンさんが、ドスの効いた声で静かに言い放った。


そして黒髪を結っていた長紐を、乱暴にむしり取る。


バラッとばらけた髪が、整った顔を覆った。


彼の大きな手が、髪をかき上げる。


「アホヅラさらしてバカ笑いしてんじゃねぇ。・・・殺すぞ」


せ・・・せば、せば・・・??


彼の目が、冷酷な血に飢えた獣のように光っている。


その視線が、男を真っ直ぐ貫いていた。

体中からドス黒い空気が漂っている。

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