神様修行はじめます! 其の二

永久、永久・・・


『永久! 大丈夫かいっ!?』

『兄上』


『戦いから、瀕死の重症で戻ったと聞いて・・・』

『だいじょうぶです。治療を受けました』


『あぁ・・・よかったっ!!』

『兄上、ごめんなさい』


『ん?』

『せっかく来てくださったのに、僕は、もう行かなければなりません』


『行くって、まさかもう次の戦いに!?』

『母上に、そう言われました』


『・・・・・・・永久』

『はい。兄上』


『もう少し、辛抱しておくれね』

『・・・はい?』


『ぼくが、いつか力に目覚めて当主になったら・・・』

『・・・・・』


『そしたらもう二度と、永久にこんな思いはさせないよ』

『兄上・・・』


『僕がきっと永久を守ってあげるからね』

『・・・はいっ』


『約束するよ。きっときっと守ってあげるよ』



きっときっと守るよ。

その日が来たら、必ず、必ず・・・!

約束だよ、永久。僕と永久との約束だ。


僕はこの約束を絶対に忘れない。

だから永久も、絶対に忘れないで。


絶対に、守るから。


絶対に・・・絶対に・・・・・。


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