神様修行はじめます! 其の二
「・・・行くぞ」


門川君が庵に向かって歩き出す。

みんなもそれに従った。


そして、入り口まで来て・・・


「・・・まずいな」


門川君が舌打ちをした。

絹糸も入り口を見て、ううむと唸る。


「・・・ねぇ、どうしたの?」

「扉が封印されておるわい」

「ああ、しかも建物全体に呪術がかかっている」

「呪術? どんな?」


門川君が、抜け道以来、初めてあたしをまともに見て答えた。


「簡単に言えば、建物全体が迷路のように入り組んでいるんだ」


「見た目は小さいが、その実、こりゃ大変な広さじゃのぉ」


門川君も絹糸も、途方にくれた顔をした。


「さて、これは困ったのぉ」

「扉も術も、僕なら解除できるが・・・」

「力を発動するわけにはいかぬな」

「まさかここまで厳重とは思わなかった」


どうしよう、打つ手がないの?

まごまごしてたら、誰かに見つかっちゃうかも。

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