神様修行はじめます! 其の二
「があぁぁ――!」

しま子が雄叫びと共に、素早く飛び掛った。

ふたり共、床に勢い込んでドサリと倒れる。

秋風の手から刃物がこぼれ落ちた。


あたしはとっさに刃物に向かって動いた。

手を伸ばし、拾おうとしたその時・・・


――シュッ――

鋭い、風を切る音。

あたしのこめかみと頬から、パッと鮮血が散った。

あ! 熱い・・・!


熱さと痛みと、おかしな感覚を感じた。

痛みのせいか傷口が痺れる。

じりじりと焼けるような痛みと痺れ。


・・・・・あれ?


ふらりと、周囲の景色が歪んだ。

あれ? あれ?


地面が大きく左右にぐらぐら揺れた。

立っていられなくて尻餅をつく。


だるい・・・。

それに、痛い。すごく痛い。

眩暈とともに、痛みが加速度的に増していく。

痛い・・・痛い! 痛い!!
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