神様修行はじめます! 其の二
あたしが、やらなければ!

この人を・・・!

この人の命を・・・

奪わなければ!


何度も転びながら、それでも立ち上がり前に進んだ。



門川君と皆を守るために。

あたしがこの世界で生きていくために。

決断しなければならないんだ。


そう決意したでしょう!?

今がその時なのよ!!


不思議と頭の中は落ち着いていた。

というよりもカラッポだった。

現実味を感じる事ができなかった。


この、手に握り締めている物を人に突き刺せばどうなるのか。


秋風はどうなるのか。

自分がどうなるのか。


理解ができても実感ができなかった。

夢の世界の話のような気がした。

こんなに激痛を感じて・・・

こんなに刃物は鈍く光っているのに。


あたしは前に進んだ。

秋風に向かって真っ直ぐに進んだ。

殺すために。
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