神様修行はじめます! 其の二
・・・・・

あ・・・


そうだ! 秋風!!


我に返って秋風を見た。

秋風は、ぼうっとして門川君を見ていてた。

気の抜けたような表情だった。


・・・秋風?


「永継様も・・・」

「え?」

「永継様も、まったく同じ事を言っておられた・・・」


力の抜けた声で、ぼそりとそう言った。

そして、やっぱり力の抜けた目で、お兄さんのミイラを見た。


「昔からいつも言っておられた。『秋風の手が血に汚れるのを見たくない』と」


秋風の目に涙が浮かんだ。


ぽろりと流れて、胸元に落ちた。

また涙が浮かぶ。

・・・落ちる。


ぽろり・・・ぽろり・・・


次々と浮かび、あふれて、耐え切れず落ちる・・・。
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