神様修行はじめます! 其の二
私が・・・

私が刺客を倒すたびに言っておられた。


秋風・・・秋風・・・

その白い手が血で汚れるのを見たくない。


優しい秋風が、人を殺めるのを見たくない。

大好きな秋風が罪に染まるのを見たくない。


それもこれも・・・

全て僕のせいだ。


僕が力を発動できないばかりに、皆を苦しめる。

秋風も人を殺め、罪に染まり続ける。

全て僕のせい。僕の因果だ。


もう、見たくない。


僕のせいで誰かが苦しみ傷つくのを。

僕のせいで誰かの心が罪で染まるのを。

もう・・・もう・・・


見たくは、ないんだ・・・・・。

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