神様修行はじめます! 其の二
「・・・ありがとう」
お礼を言うあたしに、くつくつと笑い声をあげて秋風が答える。
「毒を与えた本人に礼を言うやつがいるか?」
「・・・・・」
「本当に愚か者ばかりだな」
「でも、やっぱり、ありがとう。あと・・・ごめんなさい」
「・・・・・」
秋風が、ゆっくりとこちらを向いた。
乱れた黒髪の隙間から、涙で濡れた顔が見える。
ぼんやりと虚ろな目だった。
「なぜ謝る?」
「え? えっと・・・」
「私を殺そうとした事か? 当然の事だろう。謝られる筋合いは無い」
そ、れは・・・そうなんだけど。
この世界はそういう世界だって、あたしは学んだ。
言ってみれば、おあいこみたいなものだ。
もちろん、それはそうなんだ。分かってる。
でも。
お兄さんや秋風の受けた心の傷。
犠牲と苦悩と慟哭。
それを思うと・・・。
お礼を言うあたしに、くつくつと笑い声をあげて秋風が答える。
「毒を与えた本人に礼を言うやつがいるか?」
「・・・・・」
「本当に愚か者ばかりだな」
「でも、やっぱり、ありがとう。あと・・・ごめんなさい」
「・・・・・」
秋風が、ゆっくりとこちらを向いた。
乱れた黒髪の隙間から、涙で濡れた顔が見える。
ぼんやりと虚ろな目だった。
「なぜ謝る?」
「え? えっと・・・」
「私を殺そうとした事か? 当然の事だろう。謝られる筋合いは無い」
そ、れは・・・そうなんだけど。
この世界はそういう世界だって、あたしは学んだ。
言ってみれば、おあいこみたいなものだ。
もちろん、それはそうなんだ。分かってる。
でも。
お兄さんや秋風の受けた心の傷。
犠牲と苦悩と慟哭。
それを思うと・・・。