神様修行はじめます! 其の二
お前の祖父に、昔、つい愚痴を言った事があっての。

その時に、あやつはこう言うた。


『さすがに俺も、お前と共に永遠に生きる、とは言えないけどな』

『けど、なんじゃ?』

『けどあと百年くらいなら・・・』

『百年?』

『あぁ、何とかするぞ?』


何とか、と言ったところで・・・

いったい何を、どうなんとかするのか。


訳も分からず呆れる我に、ナオは言うた。


『百年、俺が永世と門川を守ってやる! だからその間だけでも骨休めしてろよ!』


そう言って、盛大に高笑いをしおった。


まぁ、あの時は本気で呆れたわい。

こっちが真剣に苦しんでいるというのに、言うに事欠いて何じゃ! とな。


しかしナオは笑って言うのじゃ。

心配無用! 俺がきっと守るから! とのぉ。


つい、つられて我も笑ってしもうた。

それなら頼む、と言いながら。


まかせておけ! とナオは言うたわ。


大言壮語な男ではあった。

だが、決して嘘つきな男ではなかった。

そのナオがきっぱり言い切った事じゃ。

無茶だと思いつつも、どこか我は安堵した。
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