神様修行はじめます! 其の二
彼への扉
『ギャアァァァァ!!』
紅蓮の炎に包み込まれる怪鳥の姿。
あたしは放り出された絹糸の元へ駆け寄り、抱きかかえた。
そして呆然と見つめた。
音をたてて燃え上がる怪鳥と、巨大で真っ赤な炎を。
なんで・・・?
届かなかったのに。
怪鳥までは、あんなに距離があったのに。
ズウン・・・!
地面を響かせながら怪鳥が倒れる。
煉獄の炎は、まだ容赦なく怪鳥を舐めつくし、躍り上がる。
「う・・・・・」
腕の中で、絹糸が身動きした。
「絹糸! 大丈夫!?」
「・・・とりあえず生きておるわ」
あぁ・・・! 良かったあ!!!
涙ぐみながら、絹糸をぎゅうっと抱きしめた。
「こ、小娘。潰れる潰れる・・・」
「あ、ご、ごめんっ」
「ふぅ、小娘に殺されるところであったわ」
「むー! そんな言い方ないでしょ!」