神様修行はじめます! 其の二
門川当主の座を手に入れるために、権田原の民は血を流す。

そうして手に入れた門川の民も、異形のモノとの戦いで命を落とし続ける。

その事実は、彼が当主になっても変わらない。


門川君が真実、望むもの。

それは、誰もが変わらぬ笑顔のままでいられる日々。

そんな夢のような世界は、絶対に手に入らない。


でも・・・

でもね。門川君・・・


「なんで手に入らないって思うの?」

「なんでって、そんなの常識だろう?」

「え? なんで??」

「・・・・・」


彼は、星空からあたしに視線を移した。


「なんでって、そうだからだよ」

「それじゃ答えになってないよ」

「答えって・・・」

彼は目をパチパチさせてあたしを見ている。
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