神様修行はじめます! 其の二
「絹糸が言っていたが・・・」

門川君が、薄っすらと目に涙を浮かべて笑いながら話す。


「君といると、どんな時でも不思議に元気が出てくるよ」

「えー、そう?」

「あぁ、そうだよ」


確かに、門川君がこんなに大笑いするのなんて初めて見た。

しかも、こんなせっぱ詰まった状況で。

・・・良かった。

彼が笑ってくれて良かった。


「本当に、頭を使うより体を使うタイプだな、君は」

「それって褒めてないってば!」

「褒めてるよ。充分に」

「ぜーったい褒めてない!」


ムキになって反論するあたしの姿が、またおかしかったらしくて。

彼はさらに笑い出した。

ひとしきり笑って、ようやく彼は息をついた。
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