神様修行はじめます! 其の二
「無茶な理屈だが、他の誰でもない君が言うと、絶大な説得力があるよ」

「なんで?」

「君は決して諦めなかったからな」


ああ・・・うん。

諦めなかったよ。門川君の側にいる事を。

そして手に入れたもん。

ね? ちゃんとした実例がここにあるでしょ?


ただの理想論でも、夢物語でもないんだよ。


「そうだな。僕だって諦めなければ手に入るかもしれない」



君や絹糸、しま子も。

権田原一族の平穏な日々も。

門川の当主の座も。

門川の人々の信頼も。

みんなが全員揃って笑える環境も。


誰一人として、もう犠牲にならない世界も。


手に入るかもしれない。

諦めなければ、全てを守れるかもしれない。
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