神様修行はじめます! 其の二
・・・・す・・・

すっっかり忘れてたっ!!

この人の存在そのものをっ!!!


「ただいま帰りましたわ、永久様」

「お帰り。首尾はどうだった?」

「万事、抜かりありませんわ」

「そうか。それは良かった」


頭の上を飛び交う、とっても冷静で事務的な会話。

あたしは、血の気の引く思いでそれを聞いていた。


か、門川君。ねぇ門川君っ。

自覚してない??

あなたね、婚約者の目の前で今、他の女の子を抱きしめてるんだけど・・・?


「本当に権田原には感謝しているよ。ありがとう、岩さん」


・・・してない。まったく自覚してないわ、こりゃ。
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