神様修行はじめます! 其の二
好きという言葉に酔いしれて、全てを許される免罪符を手に入れたと思っては、いけない。
「あたしは門川君の事が好き。だから正直、彼にあたしを好きになって欲しいと思う」
「・・・・・」
「でも、奪ってみせるだとか、お岩さんに勝利してやるとか、そういうんじゃないの」
彼が、自然にあたしを好きになってくれたら嬉しい。
そしてあたしを選んでくれたら嬉しい。
苦難や壁を乗り越えて、あたしを愛する道を選んでくれたら。
そしたら、どんなに辛くても苦しくても、あたしは彼と愛し合って生きていく。
でも、もし彼がお岩さんを選んだのなら。
あたしはその道を尊重する。
彼が考え、彼が望み、彼が下した決断を。
彼が、手に入れようとしたものを。
それらをあたしは
『彼が好きだから』という理由の凶器を振り回して、破壊してしまおうとは・・・思わない。
「どちらにしても、あたしは門川君の事が好き」
「・・・・・」
「この気持ちに変わりはないんだから・・・同じ事だよ」
お岩さんは、黙ってあたしを見ていた。
黙って話を聞いていた。
攻撃的な光は、その両目から薄れてはいたけれど。
何を考えているかまでは、読み取れなかった。
「あたしは門川君の事が好き。だから正直、彼にあたしを好きになって欲しいと思う」
「・・・・・」
「でも、奪ってみせるだとか、お岩さんに勝利してやるとか、そういうんじゃないの」
彼が、自然にあたしを好きになってくれたら嬉しい。
そしてあたしを選んでくれたら嬉しい。
苦難や壁を乗り越えて、あたしを愛する道を選んでくれたら。
そしたら、どんなに辛くても苦しくても、あたしは彼と愛し合って生きていく。
でも、もし彼がお岩さんを選んだのなら。
あたしはその道を尊重する。
彼が考え、彼が望み、彼が下した決断を。
彼が、手に入れようとしたものを。
それらをあたしは
『彼が好きだから』という理由の凶器を振り回して、破壊してしまおうとは・・・思わない。
「どちらにしても、あたしは門川君の事が好き」
「・・・・・」
「この気持ちに変わりはないんだから・・・同じ事だよ」
お岩さんは、黙ってあたしを見ていた。
黙って話を聞いていた。
攻撃的な光は、その両目から薄れてはいたけれど。
何を考えているかまでは、読み取れなかった。