神様修行はじめます! 其の二
んもう、別の大きな衝撃に襲われてしまう!

彼って・・・その、つまり、ソッチの知識はひょっとして・・・


「おそらく、ゼロですわ」


今時、そんなのってあり!?

どこの深窓の令嬢よっ!!?

特別天然記念物か!?

門川君はオオサンショウウオかっ!?


「永久様の生い立ちを考えれば、有りえますわ」

「・・・そうだね。生き残るのだけで精一杯だったろうし」

「まともに他人と接触した事が、ほとんど無いんですもの」


うわあぁ・・・。


なんかもう、ホントに彼がオオサンショウウオに見えてきた・・・。


育て方によって、人間ってどうにでも育つのねぇ。

丸いスイカも四角になるし、育成環境って大事なんだ。ものすごく。


「はぁ・・・衝撃だぁ」

「面と向かって言われたわたくしは、もっと衝撃でしたわ」

「・・・だね」

「立場がありませんでしたわよ」


お岩さんは、情けなさそうに息をついた。

確かに・・・。

恋する乙女にそれは、キッツイ攻撃だ。


しかも相手は、まるっきり悪意が無いんだから始末に負えない。

はぁ・・・・・。

目の前の壁は、高いなぁ。
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