神様修行はじめます! 其の二
生きる意味を見失っただぁ!?


「んなこと、周りを見てから言え!!」


鉄柵の向こうの、気を失ったままの彼に向かって叫んだ。


返事なんて当然期待してなかったけど、叫ばずにいられなかった。


「あんたの目には、何も映らなかったの!?」



絹糸は、あんたを助けようとした。


あんたを救おうとして、ケガして傷だらけになって。


それでも諦めなかった。


なんとしてでもあんたを助けるために、現世まであたしに救いを求めに来た。


ううん。今回だけじゃない。

いつも側にいたはずだ。


絹糸は、小さかったあんたの側に、ずっと。


自分の身を盾にして、ずっとずっと守り続けてきた。


その姿は今も変わらない。


その絹糸の姿が・・・


あんたには見えなかったのか!!

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