神様修行はじめます! 其の二
主さんが治療しながら、そう教えてくれた。


一緒に戦ってくれてたの?

あたし達のために駆けつけてくれたの?

こんな小さな体で、あんな恐ろしい鬼達を相手に・・・。

じわっと涙が浮かんできた。


嬉しい。ありがとう。

本当にありがとう、小人さん達・・・。


涙ぐみながら、心からの感謝の言葉を伝えるあたしに・・・

小人さん達は大喜びで、張り切って仕事をしてくれた。

あたしの意識が途切れそうになるたびに、容赦ない張り手や蹴りが飛んでくる。


髪の毛は引っ張られるし、唇はつまよう枝の刀でぶすぶす刺されるし・・・。


い・・・痛い! 痛いよ!

あ、ありがとう小人さん達! もういいから!

これ以上やられたら好意の裏を勘ぐりたくなるから、やめて!!


情け無い悲鳴をあげるあたしをよそに、門川君の治療は順調に進む。

そして小人さん達の善良なる熱意と、主さんの頑張りのおかげで・・・


とりあえずあたし達は全員、無事に回復する事ができたのだった。



「まぁ、命に別状ない程度には回復しておいたよ」

「ありがとう主さん」

「恩に着る。助かった」

「うあぁ、うあ~~」


その時、頭上から何か音が聞こえてきた。

ほんのりと明るくなってきている空を見上げる。

なにか・・・飛んでくる? 鳥?


あ・・・あれは!!


門川君が召喚した氷龍だっ!!

お岩さん達の所に置いてきた氷龍!


どうしてここにっ?


まさか・・・お岩さん達の身に何かがっ!!?
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