神様修行はじめます! 其の二
「顔に血が集まって、自分でも赤くなっているのが分かるほどだ」

「・・・・・」

「最近では、君の事を考えるだけで胸が一杯になる」

「・・・あ・・・」

「たまらなくなって溜め息ばかりついてしまう」

「あ・・・・」

「そして、一刻も早く君に会いたくなる。君の笑顔を見て・・・」

「あの・・・」

「こうして、抱きしめたいと思ってしまう・・・」


彼はあたしに向かって両手を伸ばす。

そしてあたしを強く抱きしめた。


「君の事ばかり考えてしまうんだ。この感情を押さえられない」

「門川君・・・」

「君の事で頭が一杯で、するともう他の事は何も考えられなくなってしまう」

「門川、くん・・・」

「天内君。天内君、天内君・・・」

「門・・・・・」

「たまらないんだ。天内君・・・」


あたしの名を呼ぶ、彼の熱い吐息。

冷たい彼の熱い感情。

狂おしく抱きしめてくる両腕。


あたし達は抱きしめ合った。


頬をすり寄せ、お互いの体温を感じ合う。

お互いの心を感じあう。


「天内君、教えてくれ。この痛みが何なのか」

「門川君」

「このたまらない感情を何と言うのか、僕に教えて欲しい」

「それは・・・」
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