神様修行はじめます! 其の二
・・・・・。


・・・・・・・。


・・・・・・・・・。



ちょっと・・・




まだなのっっ!!?




いつまで時間かかってるのよ!? キスひとつに!!

待ってるんだから早くしてよ!!


つい待ちきれずに、チラリと片目を開けて様子を伺った。

目の前で門川君が、真剣な表情であたしを見つめている。


あ、そうか!

彼もファーストキスだから緊張してるんだ!


そ、そうよね。無理もないよね。

男の子だってこーゆーのは、恥ずかしいよね。

それになんったって門川君だし。

緊張しすぎてパニクッてるのかも。


ど、どうしよう。

こういう場合はその、あたしからぶちゅっ!と行くべきかしら。


でもあたしにも一応、夢があって。

初めてのキスは、彼から奪って欲しいというか。

あたしが彼から積極的に奪うんじゃなくてさ。


とにかくここは、彼の緊張をほぐしてあげないと。

こーゆーのは、相互理解と努力の上に成り立つものなのよ。うん。
< 646 / 654 >

この作品をシェア

pagetop