神様修行はじめます! 其の二
「門川君、しっかりして!」

「・・・・・」

「門川君っ!!」


あたし、来たよ!

来たんだよ! 門川君!


彼の側に座り込んだ。

名を呼びながら、体を揺さぶる。

返事は・・・無かった。



薄汚れて、すっかり黒く変色した着物。

なんだか嫌な匂いがした。


生気の抜けた頬は痩せて、こけていた。

顔に影が浮かぶ。


目の下にも、黒いクマが浮かんでる。


爪も白く変色し、手は骨ばっている。


呼吸も薄く、浅く、すごく弱弱しい。


こんなに・・・

こんなになってしまって・・・。


早くなんとかしなきゃ!!


「絹糸! なんとかして!」

「無理じゃ。我に治癒能力はない」

「神獣でしょ!? なんとかしてよっ!!」

「都合のよい時だけ、我を神扱いするなっ」

「・・・・・!」

「できぬ事は、できぬ」

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