神様修行はじめます! 其の二
しま子に助け出されたあたしは、おずおずと絹糸達に近寄った。


ふたりは向かい合って、夢中で話し続けてる。


なんか、近所のおばちゃん達そっくり・・・。


「今は、徳川の誰が治世をしてるんだい?」


「・・・お主はもう少し外に出た方が良いぞ」


「なんだ、また世が変わったのかい? ずいぶん目まぐるしいねぇ」


あのお~~・・・。


「お話中、すみませんけど・・・」


「あぁ、絹糸のお友達かい?」


「あ、はい。天内 里緒(あまない りお)です。はじめまして」


あたしはペコリと頭を下げた。


・・・ヘビに自己紹介するのは、生まれて初めてだなぁ。


「しつけの良い娘だねぇ。それに、なかなか可愛い娘だ」

「・・・ありがとうございます」


・・・ヘビに可愛いってほめられたのも初めて。


ここ、素直に喜んでいいところなんだろうか?


「ねぇ絹糸、こちらの白ヘビさんは・・・」


どちら様?

< 88 / 654 >

この作品をシェア

pagetop