幕末ﾄﾘｯﾌﾟｶﾞｰﾙ～陰陽少女と新撰組～

「紫蓮院家の別名を知っているか？」


小野寺が、土方を見た。

首を振る。



「紫蓮院家。別名‘守られる家’そう呼ばれている」




小野寺は遠くを見つめるように言った。




「…守られる家？」


「そうだ。まあ理由もあるのだが、それは機密情報だから秘密な。そんでその紫蓮院家は何はともあれ名前の通り‘守られ’なきゃいけないんだ」


守る。

守らなければ、いけない。



「だから、紫蓮院家の分家は、紫蓮院家を守れるだけの戦闘力を持っているんだ。その代表が僕たち小野寺の人間」


「陰陽師か。それは強力な護衛人だな」


「そうでもない」