幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
土方の動きが止まる。


「……さらわれたのか?」


頷く小野寺。



「力を持ったやつではなかったが、散々な目にあったよ。今でも時々夢を見る」


「今朝のも……か?」


「……ああ」

自分がああいう目に逢ったわけではない。



いとこが、なったんだ。




「怖いんだ……」



ボロボロと自分の中で何かが崩れ落ちる。




あの日。


嫌なものを、沢山見た。


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