幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~


「小野寺」


「…………ん。斎藤じゃないか」


数週間前のある日。

廊下を歩いていると、斎藤一が話しかけてきた。



「…珍しいな」



クールで物静かで剣のことしか考えていない斎藤が自分から話しかけてくるなんてこと、初めてだ。



「剣の稽古、やらないか?」


「………は?」



思いがけない言葉だった。



「けい……こ?」
< 134 / 693 >

この作品をシェア

pagetop