幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「あ」


青蓮院が大声で言ったのを思い出した。


「………すまん」


「いや。てめえが謝ることじゃねえよ」

そう言って、土方は書類に目を落とした。



「……どう思う?今回の件」


「………どうって…」



小野寺は、視線を下げた。




「青蓮院家。名前だけは聞いたことがあるが、どうしてあれがこの時代にいるんだ?」


土方が首を傾げる。



「………僕も、分からない」




分からないことが多すぎる。


第一、青蓮院の言っていたことは本当なのか?



――…いや、嘘だとも思えない。



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