幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
じゃあ、彼は一体……?


そんなことを考えていると、ふいに土方が呟くように言った。




「……すまなかった」





…………………え?







「何か言っ……………」








ぐいっ







腕を、引かれた。






「………なっ」


「黙れ」



トクン、トクン




心音が、聞こえる。




あぁ、僕は、土方に、抱きしめられているんだ。




そう理解するまでに、時間がかかった。



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