幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「病気の人、もしくは死んでしまった人の蘇生って、出来るの?」


「…………っ」


真剣な、瞳。


「………陰陽道は、何度も言うが、何でも出せる魔法ではない」



小野寺は、ゆっくりと語り出した。



「陰陽道というのは、それを扱う陰陽師の力によって式神を通して発せられる技なんだ。だからその力以上の術は、使えない」


「…っていうのは…」


「つまり、死人の再生は最大の禁忌として僕たちは禁止されている。そしてそれを行えば、僕たち陰陽師のほうが死んでしまうんだ」



「………………」



小野寺は、続ける。



< 264 / 693 >

この作品をシェア

pagetop