幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「…聞いてない?」





「お上からお前を匿うよう言われはしたんだが…」


土方は答える。






「お前が小野寺家の人間で陰陽師、おまけに未来から来た人間だということ以外何も聞いてねえんだ」





小野寺は、思いっきり顔を歪ませた。



「なんだそれは?」



「小野寺ちゃん、もうちょっと可愛い顔してよ」







「…とにかく、俺たちも詳しい話は一切知らないんだ。お前と同じようにな」




近藤を見ると、こくこく頷いている。




「小野寺ちゃん」

見ると。


沖田が優しく笑っていた。

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