幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「そうですね」
笑って見せた。
幸せだと感じる回数は多かったわけではないけれど。
「――君たちに『山南さん』って呼ばれることは、嬉しかったかな?」
元治2年2月23日
山南敬助、切腹
思想の違いによる歯車のズレが、一人の有能な隊士を殺した瞬間だった。
「……ねえ、平助」
一人の男が、近付いた。
「君はこのまま新撰組の‘藤堂平助’でいいのですか?」
とある少女が、微笑んだ。
笑って見せた。
幸せだと感じる回数は多かったわけではないけれど。
「――君たちに『山南さん』って呼ばれることは、嬉しかったかな?」
元治2年2月23日
山南敬助、切腹
思想の違いによる歯車のズレが、一人の有能な隊士を殺した瞬間だった。
「……ねえ、平助」
一人の男が、近付いた。
「君はこのまま新撰組の‘藤堂平助’でいいのですか?」
とある少女が、微笑んだ。