幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
『慶応三年、伊東甲子太郎や藤堂平助らが新撰組を脱退。御陵衛士(ゴリョウエジ)をつくる』




小野寺の脳内には疑問ばかりが駆け巡る。



―どうして新撰組を脱退したの?

―どうして私が落ちたのは二年半後の世界なの?

―新撰組の他のみんなは?




―土方は、何をしているのだろう?





「仕方がなかったんだよ。こうなることは昔から分かってた」

藤堂は悲しげに笑った。



「俺たちと新選組は攘夷という点で考えは一致してたんだけど」




攘夷。


長年の鎖国時代。ペリー来航により開国をせめられた。


結果開国をした日本。
しかし以前の外国人のいない世界を望む者も勿論いた。




そんな彼らの外国人を排除しようとする動き。それが「攘夷」だ。



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