幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
トントン、



「………………はい?」


夜。
小野寺の泊まる寝室の襖を叩く音がした。



こんな時間に、誰だろう…?






「……小野寺」


それは、聞いたことのある声だった。

低くて、意志の強そうな声。


この声は……





「……………君は、斎藤か?」



スッと襖が開き、月の光が差し込んだ。




「………久しいな。小野寺」



二年半ぶりの斎藤一は、昔と変わらない目で小野寺を見た。






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