幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
なんで、殺し合いなんか。

どうして、御陵衛士は近藤を…?




頭では分かっている。
感情が追いつかない。


やだよ。
そんなの、やだよ。

死んで欲しくない。


誰にも。






「伊東。お願いだから、辞めてくれないか…?」







そうじゃないと、

君が………






「もう、決めたことなんです」



伊東は歩き始めた。








それは、迷いのない足取り。



真っ直ぐ、彼は歩いて行った。




月が、恨めしいくらいに輝く夜だった。








< 475 / 693 >

この作品をシェア

pagetop