幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「死ぬなんて言ったら、許さないから。絶対許さないから!!!」



小野寺は、紫色の美しい瞳をそらさない。
血だらけの藤堂を見つめ、離さない。




「だって……オレ、みんなを…殺そうと…っ!」

藤堂は顔を腕で隠した。



泣くなんて武士らしくない。
武士にあるまじき行為だ。

でも不思議と、涙は止まらなかった。



こんなに泣くの、何年ぶりだろう?





「オレだけ生きるなんて、そんなの卑怯だ。オレは今まで、沢山の人を殺し…」

「死ぬのは、‘逃げ’だ」




小野寺の声色は冷たい。




「逃げたら全てがリセットされるわけではない。格好いいことなんかじゃないんだよ、私たち未来の常識では!馬鹿っ!」




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