幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「………んだよ」
土方は舌を打った。


「…いや、なんか意外な選択だと思ったから…」




‘鬼の副長’
それが彼の代名詞だ。

敵を易々と見逃すという行為は、かつての彼には考えられない選択だった。




「……気が変わったんだよ」

土方は、笑う。



「小野寺のいう『近代的な考え方』とやらをしようかと思ってな」

「……嫌みか?」




小野寺は斜め上を睨みつけた。




「……まあ、いい。上からの許可もでたことだし…」

すると彼女は、ふところから式神を取り出した。









「――小野寺姫が命じる……」




軽やかなステップを踏むと、辺りは光に包まれた――…。















――――――
―――




「歴史を変えたね、小野寺さん」



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