幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
涙で視界がぼやける。


「撃て――――ッ!!!」






願うなら、もう一度、



家族の笑顔が見たかった。








「……嫌だ」

吉原は目を瞑った。



まぶたに映るのは、愛する妻や子供たちの笑顔。



嫌だ。

まだ、俺は、死にたくない。

死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない。


















「生きたい…………!」

















―――――風が吹いた。









「小野寺姫が命じる。木よ、彼(カ)の身を守り給へ。…………滅!!!!」

















カッ!!!!!












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