幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
神になるか、死神になるか。



「……それで貴様は自分たちのやりたい、薩長中心の政治をするというのですか」

いいご身分ですね、と小野寺は二人を睨みつけた。




「貴方達がどういう国にしたいのかはなんとなく分かりました。しかし、このまま行くと日本は外国との戦争を始める。そうやって貴方達が間違った方向へ進んでいくことを、私たちは知っている」


ちらりと青蓮院を見ながら小野寺は口を動かす。




「はぁ。間違い、ですか」

「そうならないために、沢山の意見が必要ではないですか?」

「いえ。必要ないです」





一刀両断。
すぐさまそう返し、木戸は目を瞑った。



「もしそのような意見が必要でも、私たちは旧幕府側には頼りません」




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