幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
でも、真っ直ぐで。



「ひじ、」

「頼む。日本の、武士の…新撰組の願いを、お前に託す」




俺が愛した女だ。
その位できるだろう?

まるでそんなことを言っているみたいに彼は微笑む。





「…………分かった」

その気持ちを汲み取り、小野寺は確かに頷く。


「あぁ。いい子だ」




そして土方は、刃を北へ向けた。



そこにいるのは、









「……ふふっ。俺と殺るの?ひ じ か た さ ん」


「ああ。当たり前だ。お前には借りがある」






青蓮院碧。


「…俺に邪魔されたくないってことだね」
にやりと、笑う。




「俺、強いよ」

「知っている」




なら良かった、と青蓮院は首を傾けた。




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