幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
そのとき、

もうしばらく聞いていない声が響いた。







霞む視界に見える、影。

それは、2つ。











「もう、やだなぁ。全部自分らでやっちゃうなんてさ」


「…幕府と話はつけてきた」


「あーあ!動くの久しぶりぃ!」


「心配するな」




「ちょ、一!話かみ合ってなさすぎ!!」


「それはお前もだ。








……………………藤堂」



















嗚呼、やっぱり僕は。



「ちょっと休んでて、沖田」







霞む視界に移る笑顔。





―――新撰組で、良かった。













「じゃ、いっちょ暴れますか!」




















藤堂平助は笑い、
斎藤一は無表情で刀を握った。



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