幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
第参拾伍章 ずっと。
参拾伍 ずっと。
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「……これで本当に良かったんか?」
光が止むと、土方はゆっくりと小野寺を見た。
「…『これ』って?」
「お前が未来へ帰れなくなったことだ」
緑石は未来と過去を繋ぐ切符。
緑石を失った彼女はもう、過去に帰る術を持たなかった。
「……うん。いいんだ」
すると、小野寺は下を向いた。
「このまま青蓮院がこちらの世界にいても、きっとあの怪我では死んでしまった。私もあれほどの怪我になってしまうと治癒能力は使えない」
寂しそうに笑う。
「あれしか方法はなかったんだ」
彼を罰する方法も、彼を救う方法も。
「お前、後悔はないんか?」
「ない。…と言ったら、少し嘘になるけど」
小野寺は、土方を見上げた。
「君と一緒にいたいから」
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「……これで本当に良かったんか?」
光が止むと、土方はゆっくりと小野寺を見た。
「…『これ』って?」
「お前が未来へ帰れなくなったことだ」
緑石は未来と過去を繋ぐ切符。
緑石を失った彼女はもう、過去に帰る術を持たなかった。
「……うん。いいんだ」
すると、小野寺は下を向いた。
「このまま青蓮院がこちらの世界にいても、きっとあの怪我では死んでしまった。私もあれほどの怪我になってしまうと治癒能力は使えない」
寂しそうに笑う。
「あれしか方法はなかったんだ」
彼を罰する方法も、彼を救う方法も。
「お前、後悔はないんか?」
「ない。…と言ったら、少し嘘になるけど」
小野寺は、土方を見上げた。
「君と一緒にいたいから」