幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「…それでいいんだ、姫」
土方は、優しく笑った。
「土方……」
ぎゅっと、抱き締め返す。
「ごめん、ごめんね。ごめんね、土方」
貴方を見殺しにして、ごめんね。
「俺も、ごめ…ん。やくそ、く、守れなかった…」
お前との約束、守れなくてごめん。
光が止む。
そこには、泣きじゃくる女と静かに涙を流す男がいた。
「生きて、くれ…。強く、強く、強く」
「……うん、うん」
「生きて、日本を変えてくれ…!」
貴方と一緒に見れたはずの未来。
貴方と一緒に変えられたはずの未来。
貴方と幸せになれたはずの未来。
もう、それは、叶わない。