幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
小野寺姫が文久三年に来てから二日目。


どうやらタイムスリップは夢ではなかったらしい。


そこにいたのは、壬生浪士組副長・土方歳三だった。



「全く…朝から何の騒ぎかと思えばやかましい…起きちまっただろう」


眉間に皺を寄せる土方。


「勝手にお前が起きたんだろう。人のせいにするな」


「てめえ俺のこと嫌いだろ」



小野寺は土方を睨みつけた。





「……僕が寝ている間、何か言っていたか?」


「…は?」

土方は一瞬眼を開いたが、


「……別に」


すぐに表情を戻した。


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