虎猫ゆうゆ。



「ここで待っていてね、あなたたち」



お母さんは鮮やかな虎柄な尻尾を
ふわりと振ると
笑いながらひげを震わせた。



私たちはお母さんが大好きで
ミーミー泣いた。




大好きなおかあさん。




それは雪の降る夕方のこと。


おかあさんは辺りを見回し
さっと車道に出た。



そのまま向こうにわたり
姿勢を低めひたひた進んでいく。



私たちはキラキラ目を輝かせ
おかあさんの"狩り"をみた。



不意におかあさんの虎柄の体が
しなやかにうねり、


次の瞬間にはおかあさんは
小鳥をくわえていた。




私たちはミーミーとなき
喜んだー…




悲劇はそのあと。


< 3 / 17 >

この作品をシェア

pagetop