WHITEMOON~あやかしの神様~
智成様に呼ばれ、康人が出てきた。


「知弥?」


「お前に話がある・・・」


「話?本当に話だけ??」


康人は俺の嘘を見抜いていた。


「まぁーいいけど…俺…少し…外に出る」


「出番まで15分あるけど、早めに戻ってこいよ…ヤッキー」


龍咲さんは言葉に相槌を打ち、康人は俺と一緒に廊下に出た。


「俺に話なんてないだろ?」


「ないさ」


唯、喉奥の渇きを潤したいだけ。


「素直だな…最初はあんなに嫌がってたクセして、本能には抗えないってコトか・・・」



「ああ」



俺だって自分で情けないと思っていた。





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