WHITEMOON~あやかしの神様~
俺が躰から離れるとその場に康人はしゃがみ込んだ。



「どうした?」



「・・・少し、めまいがしただけだ。直ぐに収まる」


「すまない。俺がお前の…」


「いいんだ。知弥の役に立ててる…そう実感できるから…」


「・・・お前は家族の為に芸能界に入ったと言ったな…お前自身はアイドルになりたかったのか?」


「なぜ…そんなコト、訊く?」



康人は何処か、自分を置き去りにしていた。自己犠牲の精神に溢れてると言うか…


「お前を見ていると痛々しく思う」


「同情か?」



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