WHITEMOON~あやかしの神様~
「おい!!ヤンキー…行くぞ!!」


乱暴に智成様がドアを叩く。



「時間切れだ・・・知弥」


康人は壁を伝い、立ち上がる。


「おい!?待て…お前…!!?」


俺は康人の躰を背後から抱き締めた。


「テレビ観るお前は本当のお前じゃないだろ?俺の見てるお前も本当のお前じゃない…」



「離せ!!」


扉をぶち壊して、智成様が入ってきた。



「さっきから、向こうで訊いてれば…なんだ!?デキてんのか??てめぇら」



「「・・・」」



「ナル…ゴメンゴメン…じゃあな~知弥」


康人は首に巻いていたスカーフで噛み痕を隠して、行ってしまった。

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