WHITEMOON~あやかしの神様~
「!!?」



深い霧の中から、近づいて来る足音。



二つの黒い翼を背にはためかせた男。



その男の衣は血に染まっていた。



「千早!!?」


千早の胸に抱かれてるのは花奏!!?



「と、知弥様…」



躰の痛みを堪え、絞るように漏れる千早の声。



「ち、千早っ!!?」


千早は俺の姿を見つめ、安心したように一笑し、その場に崩れた。



「千早…」


千早は瀕死の傷を負い、花奏は意識がなかった。









< 169 / 202 >

この作品をシェア

pagetop