WHITEMOON~あやかしの神様~
「芳樹様…水を差すようですが、俺はこれで、お暇します」



「そうしてくれ…レーア…俺はこれから亜希緒と久しぶりに甘い時間を過ごす」


「え、あ…」

それはヤバイ…私の躰じゃあないけど。私は知弥の奥様で。


「ま、待って…レーア!?」


速水さんに躰を預けながら、首だけ私はレーアに向け、彼を呼ぶ。
レーアは私にウィンクを投げて、姿を消した。



「…亜希緒お前?」


「へ、あ…」


「俺とふたりになるのは嫌か?」


速水さんは少し寂しげな色を瞳に宿す。


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