WHITEMOON~あやかしの神様~
千早さんの運転で向かった先は銀座でも有名な大きな質屋。


オーナーの北村さんが従業員に命じて持ってきたのは紅白のジュエリーケースに入ったルビーのリング。



「これは業界でも知れ渡っている『呪いのエンゲージリング』です」


「「・・・」」


「どんな呪いがあるんですか??」


「身に付けた者は必ず…死ぬんですよ」


「死ぬ???」



何の変哲もない指輪だけど。

知弥の紫色の瞳が好奇に輝く。


「…最初に身に付けた女の霊が宿っているな・・・」



「えっ!?見るだけでわかるの?」


「俺を誰だと思ってる?花奏…つーか…お前もそれくらい気配で感じろ?」


「え、あ…ごめんなさい…全然感じなくて…」


「お前…感じないのか?」


知弥の質問は大きく脱線してる気がするけど。




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